写真の話と額

　最近の写真加工技術は随分と進んでおります。よく御葬儀の時、和服に着せ替えて下さいとか、背広にして下さいとか、

色々と御注文も受けます。御家族の希望であれば当然そうさせて頂きますが、弊社の考え方はいいお写真であるならば、

無理して着せ替えない方が良いと思っております。

もちろん背景もそうですが特に永くお飾りしておかれる訳ですから、故人のもっとも面影が残されたお写真がよいと思います。

別に正面を向いていなくとも構いませんし、にこやかなお顔であればそれが一番かと思います。

弊社で御葬儀をさせて頂いたお写真の中に、故人がパーティー会場で、水割りのグラスを片手に乾杯の音頭をとっている

写真を飾らせて頂いた事があります。

色々な御意見がありましたが、御会葬に来て下さった方々が、ああ、あの時一緒にいたんだよとかにこやかな顔でいいなーと、

ほんとに普段のままだよとか、選ばれた奥さんに慰めの言葉と同時に、その思い出を多くかたって下さり、奥さんは知らなかっ

た一面を知って良かったとお話しされました。

先ず普段の時何気なく取られたお写真の中にすばらしい物があると思います。

ずっと見つめ見つめられていくわけですので、納得のいく写真にされた方が良いと

思っております。